2013年9月30日月曜日

紅葉登山~鹿島槍ヶ岳(日帰り)

行き詰ったら、山へ行きます。

山を登る、ということは、目指す頂きへ自分の足で歩いて向かうということ。自分の足で歩けばあるいただけ、その先に見えてくるものが変わり、目指す頂きへ近づく。歩かなければ、何も見えるものは変わらないし、目的地に近づけない。歩いていると、考えて行き詰りどうしようもなくなった脳に新しい空気が流し込まれ、新しいアイデアが浮かぶ。

以前勤めていた大学の先輩が言っていた。

「山はえぇのぉ~。山は、心の洗濯じゃ。」

確かに、きれいさっぱりするなと毎回感じる。

今回は、秋色に染まり始めた山々を眺めながら後立山連峰の稜線をただひたすら歩き、北アルプスの澄んだ空気で体中をきれいさっぱり浄化してきました。

前夜21:00、仕事後に横浜を出発。扇沢へ。深夜1:30ころ到着。駐車場にてテント泊。考えてみれば、山でのソロテント泊はしたことがあったが、前夜入りの駐車場でテント泊を一人でしたのは初めてだった。山の上では怖くないけど、駐車場ではガサガサッという小さな物音にもビクビクしてしまい、全然寝付けなかった・・・

【コースタイム】
6:00 爺ヶ岳登山口出発
8:50 爺ヶ岳(中峰)
10:55 鹿島槍ヶ岳(南峰)
13:15 爺ヶ岳(南峰)
14:30 扇沢
全8時間30分

翌朝5:00過ぎ起床。すでに辺りは明るく、若干の寝坊を感じて急いで支度。

当初は爺ヶ岳日帰りの予定で出発しましたが、思いのほか早く爺ヶ岳についてしまったので、目的地を鹿島槍へ変更。鹿島槍は兼ねてからの憧れの山で、いつもは白馬側から、あのとがった両肩を眺め、いつか行きたい、とずっと思っていた。まさかこんな形で行くことになるとは。

爺ヶ岳頂上には9:00前に到着。そもそも、ここへの到着予定時間は11:00。なぜこんなに早くついてしまったのか?は謎です。たぶん、ひとりで歩いているとスピードが速くなってしまうんですね。


爺ヶ岳頂上にて地図を開き、鹿島槍までのコースタイムを確認。地図のコースタイム上、日帰りで考える行程ではないが、そもそも爺ヶ岳までもコースタイムの半分で来てしまったので、もう今更地図上のコースタイムはあてにならない。とりあえず進んでみて、11時になっても鹿島槍に到着できなければ引き返そう、と決めて出発。

ここからの稜線歩きが、最高でした。

10:55 鹿島槍
目標時間の5分前に到着。時間に余裕はないので、あんぱん1つ食べて戻ります。


鹿島槍からの帰りの稜線上でみた、雪と氷の殿堂・剱岳。たぶん、たぶんあのかの有名な写真家のK氏が撮影をされていました。ひと言ふた事挨拶をして通り過ぎてから10分後くらいに、あれ・・もしかして?と気づきましたが、今更折り返すのも変か。。と思いそのまま歩き過ぎました。
またいつかどこかで出合うことがあれば、次は必ずお話をしたい方の一人・・。



14:30扇沢へ下山。

本当はゆったりのんびり登山の予定で、爺ヶ岳頂上でラーメンとおにぎりを食べながらゆっくりしようなんて考えていたのでJETBOILとラーメンセットをかついでいましたが、完全にお荷物でした。代わりに水をあと1.5Lくらいと冷凍ミカンが欲しかった・・・とにかく、水がほしかった。


そして、今回ふと思ったこと。それは、あの加藤文太郎はきっと、何か考え事があったんだろうな、ということ。

なにがともあれ、今回の山行はひょっとすると、今季一番心に残った山行だったような気がします。




2013年9月20日金曜日

鎌倉のイタリアンレストラン「ACCI」

本日はぶらりと鎌倉へ。

友人夫妻がやっている、イタリアンレストラン「ACCI」でランチしてきました。

オープンテラスと素敵なお庭、美味しいお料理と、おもてなし。

あぁ私もこんな生活したいなぁ。なんて憧れてしまうような素敵な空間です。

2013年9月15日日曜日

今季からスキーはじめます。

下見に行っただけのつもりが・・・
出合ってしまいました♡

こういうものは、タイミングとフィーリングが大切なんです。よね?

今季からスキー始めることにしました!

2013年9月12日木曜日

蜂毒アレルギーの相談へ

今日、アレルギー科の医者へ行きました。
今回約60ヶ所もキイロスズメバチに刺されてしまったので、もう、抗体検査をするまでもなく、次回刺されたら確実にアナフィラキシーショックになる、と思った方が安全だと思い、エピペンという注射を処方してもらおうと相談に行きました。

お医者さんに今回の話しをすると、先生もびっくり、目がテンになって唖然としていました。
そんなにたくさん刺されて、こうして普通にいるなんて。信じられない・・と。笑)

改めて、頑丈な体に生み育ててくれた両親に感謝の気持ちがわきました。笑)


ありがとう。

2013年9月6日金曜日

越沢バットレス蜂事件

秋のアルパインに向けて、一足先にトレーニングのために越沢へ。

9時30分、鳩ノ巣駅集合。
岩場につくと、もう1パーティーがすでに登っていました。

まずはアップで第1スラブ。別パーティの方が下りてくるのを待ち、Sさんリード。2ピッチ。上のテラスまで。なかなか、簡単ではない。フリーで言うとたぶん、5.9か5.10aくらいかもしれないけれど、きわどい体制でハーケンにスリングを通したりカムを決めて行かないと行けないので、ひゃ~こわーっと思いながら進む。1本目から、「越沢ってこんな感じなんだ。」とちょっと圧倒される。

懸垂で1P下り、続いて第2スラブへ。
今度は私がリード。
第2スラブを右上。先に登ったピッチよりは簡単である。凹状に到着、支点を作成していると、「そこじゃないよ、もう一つ上。」と下からSさんに言われる。あ、そうなんだ、と気を取り直してあと5メートルほど上に右にトラバースぎみに登る。ビレイ点到着、セルフビレイ、支点構築、ロープを引き上げる。私はいつも、この引き上げとまとめが雑なのか、あとでダブルロープが絡まるので、丁寧に。セカンドビレイの準備OK。Sさんに、「どーぞー」と声をかける。
すると、

1匹の蜂にさされた。
何か刃物で刺されたのかと思うほど激しく痛かったため思わず振り払うと、それは大きなスズメバチだった・・・
振り払ったが最後、多数のスズメバチに囲まれ、もうどうすることもできない。ロープも外せない、というか巻き上げたあとなので下に引き戻してもらわないといけない。ロープをどうにか整理しようと手を出すと腕周りに蜂がまとわりついてくる。

もうだめだ、背中も腕もさされ過ぎて痛くて手を出せない。とりえず、顔と首を守ろう、ヘルメットで頭を保護して・・・

何十匹の蜂に囲まれていたのだろう。
もう、あばれてもしょうがないけど、暴れずにはいられないくらい、痛いし怖い。そこは地上40m?くらい?セルフをはずしたら滑落・・でもここにいても、刺されすぎてショックで死にそう。何カ所さされたのかわからないが、全身猛烈な痛みと疲れで体もぐったり。

Sさんが別パーティーの方々のお力添えを得て、途中まで登ってきてくれた。そこでロープを下に引き、ローワーダウンできるようにしてくれた、が。ダブルロープは絡まる。そーっとローワー。でもやはり途中で、絡まりのせいでそれ以上下りることができない。Sさんにもう少しで手がとどくところまで下り、途中のハーケンでセルフをとり、メインロープを自分からほどく。セルフを長めにしてどうにかSさんのところまでクライムダウン。
そこまで降りると、蜂は寄ってこなかった。が、全身の痛みでのたうちまわりたいほどだった。意識はもうろうとし、痛くて痛くて、しょうがなかった。

痛くて痛くて、壁をなんどもたたく。目は開けられない。
そんな力も、なかった。

その後、ローワーダウンで地上まで下ろしていただき、助けてくださったパーティーの女性と2人で林道を歩いた。20分くらいだろうか、工事中の道路まで出た。そこでどのくらい待ったかわからないが、救急車到着、運び込まれ、搬送された。


数えられるだけで、全60箇所、キイロスズメバチだった。
アナフィラキシーショックにはならず、命に別状はなかった。が、もし発症していたら命はなかったかもしれない。

あの、何かに襲われるという怖さは、初めて味わった。本当に、怖かった。


トップを行く者として、その先にひそむ危険を確認しながら登ることが求められているのに、私にはそれができていなかった。たまたま襲われたのは私だけで済んだけれど、もしSさんが登ってきてから襲われていたら、2人とも襲われていた。

非常事態の時にすべきこと、ロープワーク、事故脱出など、まだまだ私には課題が山積みである。


今回、助けてくださった別パーティの3名の方には本当にお世話になりました。
貴重な休日の、会のトレーニングで来ていたのに、ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。あの場所にいてくださったこと、迅速な救助活動をしてくださったこと、救急車の手配まで、本当に大変お世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当に、有難うございました。

そして連休初日にも関わらず、すぐに病院へ駆けつけてくれた姉夫婦。本当に有難うございました。連休で出かけるところだったのに、病院から実家まで送りとどけてくれました。。本当に申し訳なかったです。せっかくの2人でのお休みだったのに。

そして1週間の自宅療養・・。映画三昧。母が一緒に付合ってくれました笑)

父からは、「蜂の巣に、近づいたお前がわるいな・・・」とひと言。
両親とも山ヤであり、普段私がしていることに何も言ってきませんが、さすがに今回はちょっと心配をかけてしまいました。

一人で生きているんではないな、支えられて生きているんだ。と本当に皆さんに助けていただいたことに心から感謝の気持ちでいっぱいです。

岩登りの技術として、下降術、ロープワークの重要性を痛感しました。登るのは登れても、下りるのは難しい。考えなくても、機械的に動く事ができなければ、ならない。
そう強く感じました。

2日ほどで痛みはなくなり、
3日で腫れが引き、
4日目からひどいかゆみに変わり、現在はかゆみと戦う・・・。5日程続いた下痢は、ようやくおさまりました。

恐るべし、蜂毒・・・


来年からは、夏は標高3,000mくらいの山へいくことにします。